「…」

「ん?」

あのさ、以降何も言わない慎一の様子はただ事ではなさそう。

達也は俯く慎一の顔を覗き込んだ。

「なになに~?慎一クンは恋のお悩みですかぁ?」

茶化す冬覇を達也は身振りでいさめた。

何も反応しない慎一の顔を再び覗きこむと、先程とは打って変わり、ゆでだこのように顔を真っ赤にしている。