キスの日のキセキ

時計は11時40分になっていた。

あと20分でキスの日が終わっちゃう。伊達巻の日にキスしても意味がない。

ドキドキしながら茂が来るのをまった。

そして11時45分。茂が来た!

心臓はバクバクして内臓が飛び出そう。

頭のなかで「茂キスしていい?」「キスして」「キスしちゃうぞ」いろんな言葉が出てくるが

どの言葉を言おうか全く決まらない。


「千歳?どうしたの?正座なんかして」


茂がクスクス笑うがそれにこたえる余裕がない。

すると茂はベッドに腰かけた。しかも背中向けて。

これじゃ~キスできない。

いやいや後ろからムキャ~~って抱きついて耳元でキスしていい?っていうのも

ありかと思ったが、どう考えても初心者テクじゃない。


気が付けば50分。


あと10分しかない。