キスの日のキセキ

私は大きく息を吸うと思い切り吐いた。そして

「あのね。あのね…キ…キスしていい?」

恥ずかしすぎて顔は熱くなるし、涙があふれそうになる。

「うん。してよキス」

茂が満面の笑みで私を見つめる。私はゆっくりと近づき人生で初めて自分から大好きな人に

キスをした。恥ずかしくてすぐに唇を離すと、茂は私の首に手を回しグイっと私を引き寄せたかと思うとキスをし
た。

私の唇を食べちゃうような濃厚なキス。絡み合う大人のキスに全身がとろけるが

意外にもすぐに唇が離れる。

え?これで終わっちゃうの?

と思ったら茂が時計を見て慌てた様子で私の両肩を掴んだ。

「ごめん。あと3分しかないから言うね。愛してる。この先も俺の隣にいるのは千歳しかいない。
だから結婚してほしい」