「確かにそれはダメです」
木田川さんが貴くんの肩を叩いた。

「果菜さんにこのままお願いするのがいいと思いますが、タカトの気持ちもわかります。ですから、果菜さんとユウキのツーショットはなしで、ユウキひとりのショットとユウキとタカトと果菜さんのスリーショットでいきませんか」

大幅な譲歩案に貴くんは黙った。

「・・・わかった。でも果菜は着替えさせるからな。他のドレスもあるんだろ。行くぞ」
言うより早く私を引っ張って控室に向かう。
スタイリストの林さんも慌てて後を追いかけてきた。