すると人垣がざわめき今度は男性たちも手を振り始めた。
「月の姫、こっちにも笑ってくれ」
「手を振ってー」
手を振ってくれている人たちの中の何人かの腕にレザーのブレスレットがちらちらと見える。
あ、あれ今回のLARGOのライブのために作ったブレスレットだ。
メンバーもみんなつけている。
スタッフ会議でデザインがA案とB案で決まらず悩んでいて、たまたま居合わせた私が選んだA案が採用されたのだった。
こうしてLARGOを支持してくれている人たちの腕にもそれが付いているのを見ると自然と頬が緩んでいく。
感謝を込めてもう一度深く頭を下げた。
「もういいですよ。果菜さんの気持ちは伝わったでしょう。これ以上は次のトラブルを招くことになるかもしれないから、早く入ってください」
真島さんに促され、背中を押されるようにしてその場を去った。
背後から「姫~」と私に「逃げて」と叫んでくれた女性の声が聞こえた気がしてもう一度振り返り会釈してから会場に入った。
「月の姫、こっちにも笑ってくれ」
「手を振ってー」
手を振ってくれている人たちの中の何人かの腕にレザーのブレスレットがちらちらと見える。
あ、あれ今回のLARGOのライブのために作ったブレスレットだ。
メンバーもみんなつけている。
スタッフ会議でデザインがA案とB案で決まらず悩んでいて、たまたま居合わせた私が選んだA案が採用されたのだった。
こうしてLARGOを支持してくれている人たちの腕にもそれが付いているのを見ると自然と頬が緩んでいく。
感謝を込めてもう一度深く頭を下げた。
「もういいですよ。果菜さんの気持ちは伝わったでしょう。これ以上は次のトラブルを招くことになるかもしれないから、早く入ってください」
真島さんに促され、背中を押されるようにしてその場を去った。
背後から「姫~」と私に「逃げて」と叫んでくれた女性の声が聞こえた気がしてもう一度振り返り会釈してから会場に入った。



