「清美社長が海外にいて果菜さんをフォローできず申し訳ないですが」
「ま、まさか、このこと清美さんには?」
まずい。私は一層青くなった。

「大丈夫ですよ。お伝えしてません」

はあっと大きく息をついた。よかったー。海外にいる清美さんに心配をかけるわけにいかない。

「私もいつもそう清美さんに甘えるわけにはいきません」

私が清美さんから普段からお互い忙しくしていて夫婦の時間が取れていなかった分ゆっくり看病をしてくると数日前に連絡をもらっていたことを知らない木田川さんではない。