「それはやばいな」

「ええっ!そんなにやばい?」

「いや、やばいくらい柚ちゃん可愛いな」

「…んだよそれ」



急にエロくさい顔になる純平が妙に腹立たしい。

勝手に柚を想像するな!



「だって柚ちゃんはお前にそれを見せたかった故に怒ってんだろ?そんな素直で可愛い彼女がどこにいる。この贅沢もの」

「…っそんなこと言ったって言われなきゃわからないだろ」

「空気で感じ取れ、お子さまが」

「はっ!?お子さまってオイっ!」



純平は持っていたノートでオレの頭を軽く叩いた。



「そんなんだとまじで誰かに取られるぞ〜。オレとかね」

「純平っ」



背を向けて歩きながら「じゃ〜な」と手を上げる。

結局相談にのってくれてたのかは、いまいち不明。

聞くだけ聞いといて…



「他人事だと思って勝手なことばっかり」



しかも付け加えるかのように

「完全に寝てる相手なら狼。寝ぼけてるくらいならセーフだ」

とか訳のわからないことを言い残していくし。



なんだよそれ。