次の日起きたときサファイアはまだ帰っていなかった。家中を探したがいない。一応野原に行ってもみたがいない。
エミリーはサファイアがいない現状が今ではきつかった。
城に行くのをやめようかと思うほどだ。
でも陛下の容態を思いだし、サファイアなしで向かった。昨日のサファイアの言葉を胸に抱きながら

エミリー「信じよう。私がいいたいことを言えばサファイアはきっと帰ってきてくれる。」

そう思いエミリーは一度家に戻り、男装してから、城に戻ろうとした。その時!

メイソン「なんだ。また客がいるのか。」

その声は振り向かずともメイソンだった。今エミリーは変装しておらず、ばれるのを恐れ、振り向きたくはなかった。
だが振り向かないわけにもいかず恐る恐る振り替える
すると、メイソンのほかにも、ロベルトや、知らない男性が二人立っていた。
一人はロベルトと同じ執事の格好をしている。
もう一人はメイソンのような高貴な姿をしている。

エミリーはその高貴な姿の男性の目に恐怖を覚えた。
その目は冷たく、人相も悪い。人などひとと思わなそうなほど恐ろしそうな瞳にエミリーは一歩後ろに下がった

見知らぬ高貴な男性「どこへいく。」

その太く冷たい声にエミリーは体をびくつかせる。

エミリー「じ、邪魔をしたくはありませんから、う、家に帰ろうかと…」

エミリーは震え声でいった

見知らぬ高貴な男性「そなた町のものか。にしては高貴そうなドレスを着ているな。」

エミリー「い、一応貴族の家に生まれましたので…」

見知らぬ高貴な男性「そうか。」

見知らぬ高貴な男性はうすら笑みを浮かべる。その笑みでさえもみたらなにやら虫酸が走った。

エミリー「す、すみません。もういかないと…」

エミリーはそう言って必死に走って、その場を去った。

後ろからなにか聞こえるが、そんなことはお構いなしに逃げて逃げた

家につくと息をきらしているエミリーを、心配したミュニエルが出てきた

ミュニエル「どうしたの?」

ミュニエルはエミリーから事情を聴く

ミュニエル「それは多分隣国の王子さまのラファエル・ブリッド様と執事のハーバート・ブリッジ様ね。」

エミリー「あれが王子様?」

ミュニエル「人相は悪いけど、勇敢で力強くそして、ずる賢いと言われてるわ。」

エミリー「そう…」


エミリーは冷徹な瞳を思いだし、身震いする


あの人にもう一度会わないことをエミリーは願いながら、ブラウンに変装し、城に向かう。


しばらくして、城につくと、

いろいろな不安を抱えながらエミリーはジェイコブの自室の扉をノックした。