わかった。わかったよ、さき。
泣くなって。

おまえらは、本当に似てるなぁ…。

え?

今日さ、朝早く来たんだよ、俺。
でもって、春樹も来た。

昨日どした?って聞いても、
最初は、あいつ…しらばっくれてさ。
べつにーとか、言うから。

だんだん、腹が立ってきてさ。
さきが、あんなんなってて。
何も無いわけないだろうって思って。

俺、さきに好きだって言ったから。って
言っても、まだ、なんも言わないからさ。

おまえ、それでいいのかって言ったら、
とうとうあいつも…本性出てさ。

勝手にしろって、外走ってくわけよ。
と、笑う。

追いかけたよねー。
俺の方が走るの早いし。

で、捕まえたわけよ。
そしたら、見事に2人で転んでさ。

あ…。


そうそう。それで制服汚れたわけ。
もう、2人してブチ切れてさー。
と、クスクス笑う。

そっからは、本音の言い合いよ?

春樹なんて言って怒ったと思う?

え?

さきは、俺の方がさきに好きだったんだ!

ってさ。

一瞬、ダジャレか?と思って笑ったらさ。

笑うな!ってつかみかかってきてさ。
待てって!って、違うって!って
やっと、止めたらさー。

あいつ、泣いてたんだよな…。