僕と君の旧校舎。





授業はあと5時間目だけ。


それが終わればまた旧校舎に行ける。



僕は、窓の外の桜を見ながら早く授業が終わるのを待った。




キーンコーンカーンコーンーー。




授業が終わるチャイムが鳴った。



「部活見学いこうぜー!」
「ねぇ!一緒にバド部入らない?」
「これからカラオケ行かねー?」
「やば!バイト行かないと!ばいばい!」


それと同時にいろんな声が混ざる。


やっぱりここは耳障りだ。

うるさいし、居心地が悪い。

やっぱり僕には、あそこしかない。
あそこは、誰も知らない、僕だけの場所だ。


僕は、教室を後にした。
そして、旧校舎へ向かった。