慣れた道を今日も歩く。


いつもと少し違うのは、


立ち並んだ桜の木に小さな蕾が実っていること。


「可愛い...」


なんて微かに緩む顔。


この季節だけは、わたしを穏やかにしてくれる。


柄にもなくまだかな、なんてワクワクする。


少しずつ変化を遂げるこの目の前の桜の木だけは


わたしを裏切らないで居てくれる、そんな気がする。


「早く、咲かないかな...」