「凛ちゃーーーん!」
「はいはい、あんたの言いたいことは分かってるよ。」
お昼休み。
私は中学の頃からの親友で、今も同じクラスの凛ちゃんの席にお弁当を持って走った。
教室の中は雑談であふれてガヤガヤとしている。
凛ちゃんは黒髪のロングですらっとした細長い手足。運動も勉強もできる完璧な女の子。もちろん顔だって凄く小さくて、綺麗な顔立ちをしている。
性格だってさっぱりしてていつも冷静で凛って名前がぴったりである。
「どうして私が黒瀬と居残りなんて…っ!」
「本当にさくらも可哀想ね。」
お弁当を頬張りながら言う凛ちゃんは、今日もすごく美しい。
「でしょ?」
「にしても黒瀬って女子とあまり話さないのに不思議だね。」
真顔のままそう言う凛ちゃん。
たしかに黒瀬はモテる。だから女の子には困ってないはずだし、黒瀬と絡みたい女の子はいっぱいいるはずなのに何故か私に構ってくる。
…自分のこと好きな女の子のところにいけばいいのに。



