名前で呼んでよ、黒瀬くん!【完】




「…ん」



目を覚ますとそこは保健室のベットのうえだった。


…私体育の途中で倒れちゃったんだ。




すると視界の隅に入った人の影



「…黒瀬」




なんで黒瀬が?



私の目に入った黒瀬は、最近の不機嫌オーラとは違って何故か少し寂しそうだった。




「…もう大丈夫なのか?」




少しきごちない黒瀬の言葉。



久しぶりに合う視線に、泣きそうになる。





先生はいないのか、シーンとしている保健室。




「うん、もう大丈夫。」




黒瀬に見つめられてたまらなくなって、視線を逸らしてしまう。



心臓がうるさい。



「先生が寝不足だって言ってた。」




「…そっか、」




以前ならすぐに始まっていた喧嘩ももう始まらない。



お互い話すことなく、気まずい空気が流れる。



…黒瀬はどうして保健室に来てくれたんだろう。