名前で呼んでよ、黒瀬くん!【完】





「ねえねえ、黒瀬くんってあの子と付き合ったらしいね!」



「え、そうなの?あの子ってこの間告白されてた子?」



「そうそう!この間男子が言ってたショッピングモールにいた子もその子らしいよ!」



体育の更衣室、嫌でも耳に入る大きい声で話をしているクラスメートの声。




この間告白されてた子、って『さとみ』って言うあの子だよね。


やっぱり付き合ったんだ。



そうかもしれないと思っていたけど、やっぱり現実を知ると、心は容赦なく痛む。




ギュッと心が締め付けられて、動けなくなる。




片思いがこんなに苦しいなんて知らなかった。



知りたくなかった。