黒瀬はきっと私に否定をしてほしいのだろう。
だから私は、笑顔で顔を上げて
「…ないないっ!!だって毎日喧嘩してるじゃん。私たち犬猿の仲だよ?私と黒瀬がどうにかなるなんて、ありえないよ!…ね、黒瀬?」
必死に黒瀬に問いかける。
これが黒瀬の望む答えなんだよね。きっと。
「…お前はそんなふうに思ってたんだな。」
黒瀬は表情を変えぬまま、私を睨みつけてそう放った。
「…っ、」
その瞳が痛くて、私はつい逸らしてしまった。
そして黒瀬はそのまま何も言うことなく、自分の机の角を強く蹴って教室を出て行ってしまった。
そのガンッと強い音に、クラス全員が驚く。
残された私はクラスから刺さる視線にもう下を向くしかなくなった。
黒いオーラを纏い出て行った黒瀬に、渡くんもポカンと口を開けている。



