名前で呼んでよ、黒瀬くん!【完】





私と黒瀬は、仲が良い方だと思ってた。


黒瀬が女子には滅多に教えないって噂の連絡先だって知ってるし、意外と甘党だってことも知ってる。


そこらへんのクラスメイトよりかはたくさん話もしているし、喧嘩もしていた。




しかし彼女がいるのかとか、好きな人がいるのかなんて話はしたことがなかった。




「何その感じ?本当なの?」


そう詰め寄る渡くん。


「いや、あいつはただの幼馴染で、」


黒瀬は呆れた様子で返事を続ける。



「怪しいなぁ。」



「何が怪しいんだよ。」




「まあお前には新垣がいるもんなー?」




わ、私!?どうして私の名前がでるの。



クラスの全員の視線が私に注がれる。



「は?」



私の名前が出てきて、さらに不機嫌になった黒瀬がドス黒い声をあげる。



黒瀬は私の方を見てより表情を顰める。




目線が合い気まずくなり逸らすが、その顔をみて今にも泣いてしまいそうになる。