名前で呼んでよ、黒瀬くん!【完】





「は?いつもみたいな突っかかってこねぇの?」


ポカンとした顔をして、私の顔を見つめる黒瀬。


正直今黒瀬とは話をしたくないし、何故がまださっきの黒い気持ちが抜けていない。



「別に。もう授業始まるよ。」




私はそう言って前を向いて黒瀬を視界に入れようとした。



「…んだよ、」



隣でかすかに黒瀬の不機嫌そうな声が聞こえたが、それは聞こえないふりをする。





…なんだか胸が痛い。





それから授業中も何度か黒瀬が私を呼ぶ声が聞こえてきたが、全て聞こえないふりをした。



さっき付き合うのか聞かれて『さぁね』って言ってたってことは、まだ返事してないってことだよね。


…付き合っちゃうのかな。