ガヤガヤ……






「如月さん、入ってきてください。」



名前は忘れたが黒縁眼鏡をかけた、賢そうな担任に呼ばれて教室に入る



1歩踏み出したその瞬間、クラスがざわつく。


それは、自分の整いすぎた顔が原因だろう。そんなことを思いながら、感情を出せなくなった顔面に笑顔を貼り付け、担任の元に向かった。






「えー。今日からこのクラスの一員になる如月さんです。如月さん、自己紹介を。」


その瞬間だけサッと静まり返る



「如月 陽向 キサラギ ヒナタです。
この街に来たばかりで、この辺のことはまだ良くわからないので、教えてくれると嬉しいです。これからよろしくお願いしますっ。」


そう言ってまた、完璧な笑顔を貼り付ける。




その言葉を境にまたクラスがざわめき始める