「吉岡昌積。昌積も凄く薄いけどユタの子孫なの。ユタは女性だけしか成れないものだし。あなた達より《力》は薄いから今回も大丈夫だったみたいだね」
山城が言う。
そうか、あいつも。
あの胡散臭いあいつが《力》ねー…
「それにしても。なんとも不完全な《力》なんだね。押さえようとしても自分でも防御出来てない?」
山城のその目は俺に向けられているようだった…
山城が俺をじーっと見つめ、
「名前なのよね」
ぽつりと呟いた。
そうだな。
当たってるよ、山城。
名前だよ。
でも《力》が不完全でも…
俺は「合尾一葉」でいたいと願っている…
まだ静流に打ち明けていない。
でも静流は黙ってくれていた。
