「お前なー。誰にも聞こえてないからって良い気になるなよ」
段々ムカついてきた。
「ガキ。やなヤツって言っただけじゃん?顔が良いから?…笑えてないよ。鏡見た事ないの?あんたのその笑い。怖いからやめれば?一葉だっけ?なんか自分の名前が好きじゃない感じがすんだけど?自分で顔が武器とか思ってんならいつまでもガキでいたらいいんじゃないの」
初対面でこうも言ってくるか?
「つうか顔が武器って?俺がいつ言ったよ?お前こそ顔が武器って思ってっからそう感じんだろ?お前のイラつきなんか知んねーよ。お前こそ静流って名前負けじゃね?うるせーんだよ!」
小さな声の罵声は不穏な空気となって俺達だけを隔離している。
そしてこいつの言い分。
実は…
図星をついてきたからやっかいだった。
