どんなに嫌がっても、必ずその日は来る…
ガイドさんの注意事項がもっと長ければ良いのにと願っていたが意外に早かった。
「さー、行こう!」
渡部が1人元気だ。
バスは5合目まで行く。
昨日の場所を通ってる。
……ゾク……
入ってはいけない領域に足を踏み入れてしまったような感覚に襲われた。
やべー。
なんだよこれ。
体が重くて喉が渇いて。
「合尾君、大丈夫?」
そんな声が聞こえてきたけど、耳鳴りのように狭間の者の声が邪魔をしていた。
霞んでいく視界の中で、真っ青な静流が見えた。
「…しず…」
言葉が出てこない。
スローのように静流が倒れる様子を目が捉えていたが、ぼやけていき、その後は暗転の世界が広がった。
