半身。然るに片羽。


とりあえず自己紹介も終わりこれから入学式に入るらしい。
用意をしていると、顔だけは知っている女子達に声をかけられた。

「ねーねー鈴木君。合尾君になったんだね?何か馴染みが無いからー……」

と言われたところで先手を打つ。

「俺も馴染まないといけないと思ってるんだよねー。だから合尾って呼んでもらえると助かるんだけどなー」

サラサラ長めの前髪から上目遣いに見ては微笑む。
これでこの話しはおしまい。



俺の武器、顔。



少し顔を赤らめて去って行った女子達を見て、我ながら意地悪く楽勝だなとイヤミよろしく感じてた。

つうかさー、名字で呼べって。
名前で呼ばれるなんてまっぴらなんだよ‼︎