サクソフォンを手にする。

部屋に流れるのは、あの時の曲。
オトンに教わった、プロポーズに使えと言った、曲。

静流を想って、メロディが囁く。

曲名は、愛がすべて、だった筈。
この曲は、まさに俺達にピッタリだろ?




俺は静流に愛されている。
俺も静流を愛している。



それは俺達のどちらかが、死ぬまで続くだろう。

朽ちるまで、側に居て欲しいと願ってる。

俺はお前の側で生きたい。

愛が蓄積されていくんだ。

そこが変わってなければ、問題はないだろ?

違うか?
な?




…愛してるよ…




fin