…耳をすませる…
『・・・ィテ』
聴こえてきた‼︎
『・・・ォシテ・・・』
『・モド・・・セ・・』
『・・・ヤ・・イヤ・』
何人もの声が重なって聴き取りづらい。
「行き過ぎだよ、一葉」
またも急に声をかけてきた。
なんだよ、結局付いてきたのかよ。
「驚かすの趣味か?」
イヤミの1つや2つ、言いたくなるんだけど。
「みんな、一斉にこのあたりを見てるけど?」
俺が通り過ぎた道の草の奥を指差した静流。
「わるーござりんした」
なんか格好つけんのが面倒になってきて、ぞんざいな言い方になってしまった。
俺は静流が指を差した場所に体を滑り込ませた。
