その時、家電がなった。
「誰、こんな遅い時間に」
静流が出ようしたので止めた。
「…俺が出る」
涙を拭って俺は受話器に手を伸ばした。
「もしもし…義一か」
俺の言葉は静流とブルーを驚かせてしまったようだ。
「…なんで俺だって分かんだよ?」
悔しそうな声が聞こえた。
「…今しがたか?」
「…ああ。さっきだ。そっちに化けて出たのか?」
義一の口調は悔しそうでもったが、穏やかなものだった。
「…辛いものは辛いんだ、強情張るなよ。父親がいるだろう。焦らず、受け止めろ。分かったか?悲しいと泣いて良いと言っているんだ…」
「別に‼︎ 悲しくねーよ‼︎ ただ、あの人の部屋からあんたの写真やらなにやらが出てきたから…」
「心配してくれたのか?」
「お前はしてねーよ‼︎ ただ…お前には、その、小さい妹もいるし…」
「瑞葉は大丈夫だ。安心しろ」
「…あっそ」
「無理するなよ」
「…」
静かに通話を切った。
