半身。然るに片羽。


「急に出てくんなよ」

《急にではないぞ》

〈そうよ。いつも一緒だって事忘れないでよねー。それともう1つ‼︎〉

「なんだよ」

《我が視えておるのではないか・・・》

〈本当よねー〉

「うっせ‼︎」

カーテンが閉まっているので、食器棚の硝子窓越しに2人に攻められている俺…

そうだ、イエローとブルーが視えると言う事は、静流に少し前に力をもらっているから。

愛情なのか友情なのか、今も分からないままに、俺は人肌が恋しくなると、静流にキスを貰う。
…たまに…全てを貰う。

高校時代から、変わっていない関係。

これでは静流に対して、不誠実だと思いながら、身体が静流を欲する。

静流の優しさに漬け込んで、俺は今も甘えている。

でもな。
オーナーの孫なんだよな。
恩を仇で返すとは、こう言う事なんだよな…

分かってる。
分かってるけど。