「駄目じゃないか、彼女を大事にしないと」
笑って静流にティッシュを渡した男性。
「………彼女じゃないんですけど」
俺のパジャマをあげて、ガーゼ脇から傷口を見た男性。
「綺麗になってる。やっぱり若いって凄いね、直りが早いよ」
この人は叔父さんの想い人で。
オトンの親友で。
…あの少年だ…
倒れ込んだ拍子に、持っていたナイフで静流は俺を刺してしまった…という結果となった。
俺の脇腹に深々と刺さった。
それと静流からナイフを離そうとした時に手の甲を切っていた。
静流は悪くない。
ただ、人を刺してしまった感触は…消えるはずはない。
静流は要らないものまで背負っていかなければならなくなった。
俺は、静流を苦しめた。
