半身。然るに片羽。


「一葉‼︎」

オトンの声に我に返った。
俺は無意識のうちに静流に近づいていたらしい。

「…静流」

呼びかけてみる。

『無駄だよ・・・さっきの子よりも・・・この子は・脆いね・・』

喉元のナイフを外し俺に向けて冷たい口調で俺に言う。

「俺を刺すのならいいけど…静流を傷つけるならら俺は容赦しないよ。俺の親友を仲間を傷付けるんだったら…アンタの名前を呼び続けて…今ここで逝かせるよ」

俺はまた一歩静流に近づいた。

逆にさっきまでの緊張は俺にはなくなった。



どんな事でも受け止める…
刺すなら、刺せば良い…



ガタ。



扉の方から大きな事がした。

静流の目がそちらを見て、涙を流した。
声を殺した涙だ…