半身。然るに片羽。




「おはよ黒岩。もう学校に出てきて良いのか?」

昇降口で黒岩を見つけて話しかけた。

「まーな。たんこぶだけだったし?石頭で良かったよ。じゃねーと俺バカ過ぎね?」

普段の黒岩だ。

雑談しながら教室に入る。
隣の黒岩から冷たい空気が漏れ始めた。

「直也-。ちょっと大丈夫なの?昨日、今日位は休みなよって電話したじゃん」

矢崎の怒った声が聞こえてきた。

「…あー」

生気の抜けた返事を返してた黒岩。



その日の授業は滞りなく進んだ。

俺と静流の沈んだ気持ちなんて関係なく、時間だけが過ぎていくんだ。