半身。然るに片羽。


「一葉帰ろーぜ。かーちゃんもお前の制服姿見たいって言ってたし遊ぼう遊ぼう」

桃に言われて歩き出したが、あの声に捕まった。

『・・・モ・ド・シテ』

俺は足を止めてしまった。

「一葉?」

桃に急かされたが、聴こえてしまったものは無視できない。

「…んーあー、桃、悪いけど先に帰って。用事思い出した」

俺が言うと

「用事?先に言えよなそういう事は。報告があったのにー…」

俺を見下ろす桃が少し拗ねた感じで言っていた。

「わりーわりー。おばさん達にも宜しく言っておいて」

俺は素直に謝ると、教室に戻った。