《・・・黒岩は愛しすぎてどうしようもなかったのだ。自分の気持ちをひた隠しにし・・・付け込まれた・・・悪霊は囁いたのだ。黒岩自身が自分で持て余してしまった気持ちを利用したのだ。お前が悪いんじゃない。相手が悪いのだ。とな・・・》
〈自分が苦しんでいるのは相手が悪い?自分を受け入れてくれるかどうか悩むのは相手のせい?もし受けてくれないなら・・・相手が悪いから・・・悪霊の常套句ね。ストーカーの常套句でもあるんじゃない?〉
「…黒岩君は、その相手を、憎んでいた?」
静流が自問自答で呟いた。
《いや、ギリギリの所で留まっておるように感じるな。憎みたくないのに憎らしく感じてしまう。悪霊のせいとは思ってもおるまい。その悪霊は根本的に女が苦手であるようだ。無意識に知ったのだろう、黒岩は女とまぐわう時だけ悪霊から解放されるのを。だから黒岩は絶えず女を抱くのだ》
〈で。なにを聴いたのよ〉
ブルーははっきり言えと、長たらしく喋るなと言ってきた。
そんなやり取りを静流は複雑そうな顔付きで見つめてる。
《・・・うむ・・・具体的に・・・だな・・・》
イエローは覚悟を決めたようだ。
