半身。然るに片羽。

黒岩は壁にもたれて休んでいる。

なんかさー、隣で女子も体育をしているからって…
気合い入りまくりの奴が多いんだけど?
ほら、力みすぎ。
レシーブがすっぽ抜ける奴もいる。

壁に向かっての特大ホームランが放たれた。

「あ!直也!直也よけて!」

矢崎の声で黒岩が顔を上げた瞬間…ボールは黒岩の顔面を捉えていた。

「脳しんとう起こしてる。保健室に運ぶぞ、誰か倉庫からタンカ持って来い‼︎ 合尾足を持て‼︎」

俺は教師に言われるままにタンカに黒岩を乗せた。

俺が運ぶのかよ…
そりゃ俺もガタイは良い方だけど。

ズン‼︎

人間が重たいものだと知った。

矢崎がタンカの中央にいて、落ちないように支えていた。