半身。然るに片羽。

「…なんもいねーって…」

努めて冷静に言い返したが

「いるの‼︎」

半狂乱の静流は珍しく反論されてしまった。

「はぁ」

俺は大きくため息を付くと静流の手を取って俺の部屋へと促した。
そして窓の前に立たせる。

「………なななに?」

「確認する為」

「確認?」

そして静流は硝子を見つめて…息をのんだ。

俺の頭上には黄色っぽい光の人影。
静流の頭上には青っぽい光の人影。

つうか静流の青っぽい光の人影、良く視てみると、静流に見える…って言ったら静流は怖がるだろうか?