謝るのも変な気がして黙ってしまっていたら、ペチンと手を叩かれた。
「バカ?一葉から振った話題でヤベーかもなんて考えてんのっておかしくない?」
俺は、軽く叩かれた手をさすっているだけが精一杯だった。
なんでこうも俺の考えがこいつに分かるんだ。
さっきから図星指摘されて居心地わりーんだけど…
「…まじうっせーよ相川」
俺がどうにか言うと
「生意気な口調の方が無理なくて良いじゃん。顔が引きつってないから」
ククッと相川が小さく笑った。
他人に地でいくなんて。
桃以外、俺にはできない事だった。
そんな俺の苦しみをいとも簡単に打ち破ってくれた。
「…変なヤツ」
自然と口から出た。
なんて楽。
生意気な静流に、感謝してやらない事もない。
俺のひねくれた感情を見事にえぐった静流。
正直痛みはあったけど…
