「…信じらんねー…」
『たった5時間違いだよ。結局、お前が先に生まれたんだ。狂ってると俺達だって思うよ。広一様は責任を感じて奥様と再婚された。紙状の上だけな。俺達が知ってるのはここまでかな。今まで言えなかった。わりー』
「吉岡が謝らなくて良い事じゃん?山城も泣く事じゃないって。んだよ。静流まで泣いてんのかよ…」
義一だっけ?
義弟って言われても、俺には良くわかんねーな。
ただ、俺よりも確実に、あいつは苦しんでんだろうな。
って、事はだ…
「俺はオカンとオトンと妹と楽しく暮らしてるんで…義一でしたっけ?俺にしたら弟なんですよね?でも俺は「合尾一葉」なんですよ。最上家とはこれから関わっていくつもりもないんです。道具だなんて可哀想ですよ。早く追いかけたらどうですか?」
締め切った扉に向かっての俺の声だ。
「最後に。オカンを愛してくれてありがとうございました」
「…ごめんな…イチハ」
微かな声。
小さな小さな謝罪の声。
多分もう二度と聞く事は無いだろう声。
…イチハだって…
静流、思ってたけど、つれーよ。
