半身。然るに片羽。

「合尾君。義一様も可愛そうな人なの」

山城が言った。

『母親の言いなりだからな・・・つうか道具だから』

「同い年って言ってたけど、幼くねーか?」

俺が聞くと

『・・・道具っつたろ?広一様は駆け落ちでお前の母親と結婚したんだよ。まだ教祖になる前だった。当時の教祖様が生きてた頃でさ。許嫁がいたんだよ。それが奴の母親。無理矢理連れ戻されてさ。広一様は病院で監禁状態。言いにくいんだけど・・・奴は・・・その監禁された状態で身ごもった子供で・・・違うからな!広一様が裏切ったとかじゃなくて!麻酔で動けない状態にして精子を取り出したって・・・冷凍保存しておいて何度も何度も奥様は・・・強制的にさ・・・奥様はどんな手を使っても広一様の子供をお前の母親よりも早く産むのに必死だった。その執念は凄まじかったと俺も真琴も聞いて育ってきた。お前達を守りたかったんだよ。広一様は。婚姻届けも出してたのを凄く後悔してた。巻き込んだと後悔してた。お前に名前を付けてしまった事を。お前が生まれそうな事を知った奥様はまだ7ヶ月だったのに・・・産んだんだ・・・障害が残るかもしれないと知った上で・・・奴はさー。成長が人より遅い体質に生まれた。その代償は、抱えたもんは、お前を憎むのには十分だから・・・』