半身。然るに片羽。

「セット乱れる!」

「吹いたら乱れんだろうが」

俺が笑った。

「そうだ。一葉これ付けてよ」

手渡されたサックス用のストラップ。
首から提げてサックスに固定するものなんだけど…

「これ。めっちゃたけーやつじゃん!」

「私からのバイト代」

「お前なー。バイト代は上手くいってからで良いって」

「ペアなの」

静流が見せたのは色違いのストラップ。
俺が断ってたらどうるすつもりなんだよ、全く。

小さな笑いが漏れてしまう。

見透かされてんな、俺。