半身。然るに片羽。

「話し戻るけど?パーティは日曜の昼間だし。そこでダブルサックスを私と一緒にしてくれない?」

「ギグってこと?」

小さな部屋で演奏する、二重奏の事をギグとよんだりするものなのだ。

「お願い一葉。助けてよ!」

手を合わせられて頭を下げられた。

「…考えとく」

余りに必死に頼むから、そう答えるしか無かった。
そしてこの答えは暗黙の了解でOKな返事と言う事はお互いに理解もしている。



静流のしたたかさを俺はすっかり忘れていたのだ…