「お兄は今大学なんだ、多分
何週間は帰ってこないかな」
私はそう言えば、苦笑いした。
だからって夜遊びしていいわけでは
無いけど、今日は特別お兄に内緒事。
それを聞いた後、理沙は何故か
パッと表情を綻ばせ応えた。
「じゃあ私、泊まりに──……!」
理沙は言いかけた言葉を飲み込むと、
表情はそのまま、固まってしまった。
ああ、
彼女はきっと、さっきまで都合の悪い事になって自分を一度、結果的には突き放してしまったのに、それを言えば簡単に手のひらを返してしまっている事に気付いたのだろうと思った。
そしてそれもまた、都合がいいと、
ハッとしている。
「……」
それに気付き、彼女の悲しそうな瞳に私は
愛らしいと思った。
だってそれだけで充分なんだ。
ちゃんと私たち、心から大切な友達
なんだって、改めて感じた。
だから私は応えた。
「理沙が来るの、待ってるね」
───と。
もう踏み込んだりしないから、でも困った事があったら、いつでも背中を貸してあげようって思える。
「──…っ!うん!」
理沙は一瞬目を見開き、すれば
元気よく頷いた。
だって私は、
理沙が大好きだもの───。
何週間は帰ってこないかな」
私はそう言えば、苦笑いした。
だからって夜遊びしていいわけでは
無いけど、今日は特別お兄に内緒事。
それを聞いた後、理沙は何故か
パッと表情を綻ばせ応えた。
「じゃあ私、泊まりに──……!」
理沙は言いかけた言葉を飲み込むと、
表情はそのまま、固まってしまった。
ああ、
彼女はきっと、さっきまで都合の悪い事になって自分を一度、結果的には突き放してしまったのに、それを言えば簡単に手のひらを返してしまっている事に気付いたのだろうと思った。
そしてそれもまた、都合がいいと、
ハッとしている。
「……」
それに気付き、彼女の悲しそうな瞳に私は
愛らしいと思った。
だってそれだけで充分なんだ。
ちゃんと私たち、心から大切な友達
なんだって、改めて感じた。
だから私は応えた。
「理沙が来るの、待ってるね」
───と。
もう踏み込んだりしないから、でも困った事があったら、いつでも背中を貸してあげようって思える。
「──…っ!うん!」
理沙は一瞬目を見開き、すれば
元気よく頷いた。
だって私は、
理沙が大好きだもの───。