“東の大陸で発見された魔女の家は真実ではなかった”



「………え?」



「あれ…。母さんがここを目指してもう3年目で、行くのには1年くらいかかって、てことはもうすでに分かってるはずで…

母さん、この記事を見たときあんな喜んでたのに…」



「まさか、家に帰ってきて…」











ガチャン



「いない…か」



「ケホッ…僕も3年ぶりだから埃がすごいな。少し掃除でもしておくか」



「うわっ。僕の部屋こんなに狭かったっけ?3年でまた身長伸びたからかなー」



「……母さんの部屋勝手に入るのって気が引けるな。しょうがない…よね?

失礼します…」



「うわ、これ僕が描いた絵?わんわんのオムライスって…ははは」



「なつかしいな…母さんが作ってくれたオモチャ。やっぱりどうみたって恐竜には見えないや」



「僕、手紙こんなに書いてたっけ?わいぞうこって、なんだこれ」



「母さんの手袋…。はは、何個あるんだよ。そういえば1度も手を握ったことなかったな」



「なんだ…この紙…?」





“私には病にかかった赤ちゃんを育てられるほど裕福ではないし愛情もありません


もしこの子が生きてる間に見つけてくださったら育ててやってください”



「…まさか」



「クレアさんに捨てられたのって…」



「、、、、、っ」



「……?裏になにか貼って…」






“幸せな毎日をいつもありがとうママ”

“ロキが幸せを運んできてくれた”





「、、、、、、、っ」



「…フレイヤ。会いたいよ…」