『薬の材料がきれてしまったか…
街に買い出しにいかなくちゃ。

うふふ。ついでに人間たちを驚かしてやりましょう。

そうね、今日は熊にでも化けて…』



「オギャア、オギャア!」



『赤ん坊の声?なんでこんなところから…』



ガチャリ



「オギャァア!」



『まあ。人の家の玄関に置いてくなんて…人間の赤ん坊じゃない


あら、一緒に手紙が入ってるわ』



“私には病にかかった赤ちゃんを育てられるほど裕福ではないし愛情もありません


もしこの子が生きてる間に見つけてくださったら育ててやってください”



『…かわいそうな赤ん坊』



『…。』



『坊や、よしよし、泣かないの。

ママよ…うふふ。ほんとはお婆ちゃんなんかよりきっとずっと歳上なんだけどね。

ママが遊んであげるから

ほーら高い高ーい』



「オギャ、、ウゥ」



『よーしよし。高い高ーい』



「ウッ、、、オギャアアア」



『……。人間の赤ん坊ってぜんぜん泣き止まないのね。

どうしたらいいの?

こんなお餅みたいな頬っぺたして食べちゃうわよ?』



「アゥ、、アーーー!」



『あら…笑った…』



『…ふふふ。しばらくはこの坊やで遊ぶとするかしら


ほら坊や。中に入りましょうね』



「ダーーー…!」





ガチャリ