お父さんに話をされてから二日後のお店の定休日である今日、あたし達は、第ニ号店がある隣町にやってきた。
第二号店は、街の中心から少しはずれた所にあり、本店と違って少し大きく、二階建てにもなっていて、一階はお店、二階はあたしが一人暮らしを出来るようにと、2LDK作りの部屋となっている。
今日からここに住んで本格的に第二号店のグランドオープンの準備をする。
不安はいっぱいあるけれど、目の前の新しいお店を見ると、ワクワクが止まらなかった。
カランカランとドアに着いた鐘を鳴らして中に入った。
「中もやっぱり本店よりは少し広いんだね」
グルッと中を見渡した。
「あぁ。ディスプレイや焼き菓子のコーナーなどを少しでも広くしたくてな」
「そうなんだ」
二人でそう話をしてると、後ろでカランカランとドアを開ける音がしたので振り向くと、一人の男の人が入ってきた。
