「いや、でも、新商品でもインパクトのあるものならいけるかもしれねぇ」
桐島が少し考えついたような顔をした。
「インパクトのあるもの?」
首を傾げながら桐島を見る。
「あぁ。俺達の店だけのオリジナルのケーキを作るってことだ。この店には本店にはないオリジナル商品がミルフィーユしかない。この機会に第二号店としての看板商品を作るべきだろうな」
「でも、そんなに簡単に看板商品になるような新商品を作るのは無理じゃない?」
「簡単ではねえけど、第二号店限定の商品が出来れば、それをめあてに買いに来るお客がもっと増えるはずだ。限定って言葉にみんな弱いしな。それに、俺を誰だと思ってんだよ。作ってみせるに決まってんだろ」
自信満々に言う桐島。
相変わらずすごい自信。
でも、それが桐島のすごいところ。
認めたくないけどね。
