Sweets♡Days



そっか。お父さんがスカウトしたのは聞いてたけど、桐島も卒業してから留学してたなら、向こうにいた期間が長いはず…。


今まで気にしてなかったけど、パリの店を辞めて日本で働くことをわざわざ選んだ理由って何なんだろう…。


わかんないな…。いつか聞いたら話してくれるかな…。


「俺が日本に帰ってきた理由なんてあなたに関係ない!それより、今度こそ俺があんたより上だって証明してやるから!」


あたしが考えこんでいると、桐島の怒鳴り声に近い声が聞こえてきたので、慌てて視線を戻す。


桐島は、門松さんを睨みながらそう言ってその場を去った。


あたし達も門松さんに軽くお辞儀をしてから慌てて桐島を追いかけた。


「頑張ってね、棗君。本当に期待しているよ…」


だから、後ろでそう小さく呟いてた門松さんには気づかなかった。