「そりゃ、もちろん棗君がスカウトされて日本のケーキ屋で働くって話をパリの友人から聞いたからさ。それなら俺も近くに店出さないとなーって」
「いや、だから、なんで俺の近くに!」
「そんなの決まってんじゃん!君をからかうのが楽しいからだよ。それに君より僕の方が上で人気だってことをしらしめるためにね!」
ニコニコ顔で桐島に対して爆弾発言した門松さん。
「…っ。やっぱり門松さんは相変わらず門松さんなんですね。そんな事のためにドイツの店手放すなんて!」
「別に手放したというか、弟子に譲っただけ。俺にとってはこっちのが楽しそうだからね。それに君だって簡単にパリの店を辞めてきてるじゃないか!まぁ、これからよろしく、棗君。俺に店を潰されないように頑張って!」
そう言ってニコッと笑った。
