「あなたが、棗君の店の店長さんか!いや、ほんと、棗君がお世話になってます」
「いや、そんなこと…」
「門松さんが言うことじゃないだろ!っていうか、俺が世話してる方だし」
横からくってかかっていう桐島。
「ちょっとそれはどういうことよ!」
思わずカチンッときて言い返す。
「そのままの通りだ」
フンッとそっぽを向く。
「アハハハ。あの棗君が女の子とこんな風に言い合ってるなんて!本当日本に帰ってきて良かったよ」
突然大笑いする門松さん。
「さっきさえぎりましたけど、それ、どういうことですか?門松さん、パリの長期留学終わったあと、ドイツに渡って自分の店やってましたよね?なのに、なんで日本に…。しかも、この街に!」
桐島がキッと門松さんを睨みつける。
