「お久しぶりですね、門松さん…」
「ハハッ。相変わらず嫌そうな顔だなー。ま、いいけど!店の店員達がさ、外で聞き込みしてる三人組がいるって言うからもしかしてって思って覗きに来たらやっぱり棗君だった」
終始ニコニコ顔の門松と名乗った男の人。
「なっ…。俺がこの街で働いてること知ってたんですか?!」
「もっちろん!だから、この街にケーキ屋を開いたんだよ」
「それ、どういう「おっと、その前に!初めまして。門松葵[カドマツアオイ]と言います。一応棗君の先輩になります」
パッと桐島から視線を外し、隣にいたあたし達にそう挨拶をしてくれた。
「あ、初めまして。桜木林檎と言います。桐島と一緒にお店をやっている者です。こっちは、常連のお客様で、ここまで案内をしてもらったんです」
ペコっとお辞儀をして言った。
その横で紗恵ちゃんも軽くお辞儀をする。
