「まぁ、もう出来ちゃった後だし、いいけどさ…」
少しふてくされながらもそう返した。
「それでな、その第ニ号店のメインパティシエなんだけど、お父さんが前に仕事でパリに行った時にスカウトした子なんだ。腕は一流だし、おまけにイケメンでクールで礼儀正しくて勉強家なんだよ。あの子に頼めば、絶対に第ニ号店も人気間違いなしだと思ってな!」
「へぇー!そんなハイスペックな人がいるもんなんだねぇ」
どんな人なんだろうと想像しながら、その会ったことのない人に感心した。
「その時、向こうは丁度留学して修行中だったんだけど、お願いしたらぜひって快く引き受けてくれたんだよ。」
「そうなんだ。良かったね!これで第ニ号店も安心だね」
笑顔でお父さんに言った。
