すぐに顔を上げて確認すると、目の前に立っていたのは、高校生ぐらいの女の子だった。 手にはこの店のチラシを握っている。 お客さんかな…? そう思って、思わずじーっと見てしまっていた。 「あの、お店ってもう入れますか?」 何も言わないあたしに女の子はおずおずした感じで聞いて来た。 「あ、はい。今開けたとこなんで、どうぞ!」 いけない、いけない! ちゃんと接客しないと! あたしは慌てて笑顔で女の子をお店の中に案内した。