「じゃあ、この三つはこれで完成だ。あとのは、また明日にでも試食を頼むと思う」
あたしの感想を聞いて満足した桐島は、食べ終わったお皿を片しながら言った。
「わかった」
桐島に頷いた。
「あ、そうだ。お前の担当の焼き菓子も下手な物出すなよ。店長なんだからよ!笑」
バカにしたようにそう言って笑った。
「もちろんわかってる。あたしは、ここの店長なんだから!」
ムッとなりながら言った。
「なら、いいけど。店長として認めてほしかったら精々しっかり働いてくれよな」
そう言って桐島はまた作業に戻っていった。
店長としてパティシエとして桐島に認めさせるためにも、まずはやるべき事からやっていこう!
そう力強く決意した。
だから、そんなあたしを見て、桐島が僅かに微笑んでた事には気づきもしなかった。
